対談概要

― 昭和電工と日立化成の企業統合に伴い、2023年1月に株式会社レゾナック・ホールディングス(以下レゾナック)が発足。Regrit Partners(以下リグリット)は2020年4月の人事統合プロジェクトの立ち上げから現在にかけて、PMOとして支援しています。この対談では、PMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)の各フェーズを推進されたレゾナックの伊達氏、小山氏、玉木氏を迎え、統合に際して生じた課題やリグリットの介在価値について振り返っていただきました。

目次


1.プロジェクトの発足背景

― リグリットが本プロジェクトに参画したきっかけを教えてください。

玉木:大規模な統合でしたので、人事制度、採用、人材育成、グローバル等、モジュールが多岐にわたり、ステークホルダーの多さからプロジェクトの管理コストが増大していました。既存のリソースだけでは統合に向けた推進体制を構築できないと判断し、管理機能の強化を目的としたPMOのご支援をお願いするに至りました。

橋本:現在は弊社の体制も拡大しましたが、当初は私1人で参画し、ご支援をしておりました。玉木さんは初期フェーズから統合プロジェクトに参画されており、統合に向けた体制作りや運営方法の検討をきっかけにお仕事をご一緒することになったと記憶しております。

Resonac:玉木氏(人事政策企画グループリーダー)

2.発生していた問題・課題

― 管理コストが増大していたとのことですが、当時はどのようなプロジェクト状況だったのでしょうか。

玉木:統合の方針が定まる前で、人事領域を横断的にプロジェクト管理する体制も十分構築できていない状況だったと思います。当時はコロナ禍で直接会って関係構築する機会すら設定できず、初期段階でPMIの中核を担うリソースにも欠員が生じたため、そのリカバリーに追われながら個々に検討を進めている状況でした。

橋本:コロナウイルスが蔓延してすぐのタイミングで、私もご挨拶に伺えなかった覚えがあります。

小山:私はPMIが本格化したプロジェクト中期に参画しましたが、通常業務の割合も多いうえに、ステークホルダー間のコミュニケーションコストが非常に高い状態でした。本質的な課題には着手できず、事務作業だけで稼働が逼迫していました。

Resonac:小山氏(組織・人材開発グループリーダー)

3.リグリットの介在価値

― 弊社メンバーが管理機能強化に寄与したエピソードがあれば教えてください。

伊達:大規模な統合プロジェクトには、品質や進捗の管理業務だけでなく、資料作成やファシリテーション、会議調整、議事録作成等の事務作業に至るまで、数多くのタスクが存在します。御社には膨大なタスクの可視化・管理・推進だけでなく、モジュール間の定期会議開催に伴う事務作業の実行まで支援いただきました。

橋本:弊社は社名にもある通り、企業変容のパートナー、伴走者としての実行力を一つの強みとしております。クライアントの方々に不要な工数を割かせないことは弊社が大事にしている提供価値の一つであり、それを実感していただけて嬉しく思います。

伊達:ステークホルダーマネジメントも印象的でした。本統合は、モジュールが多岐に渡ったため、様々な企業からご支援をいただいておりました。複数企業を差配し、情報収集、取捨選択、情報共有、という情報の整流化を行っていただいたことで、プロジェクトを滞りなく進められました。

玉木:御社のご支援により、コミュニケーション基盤が整い、モジュール間の取り組みの整合性が担保されたことは、当社の目指す姿を実現するために人事がどのように貢献できるか、全体観をもって徹底的に議論することに繋がり、統合方針を策定できました。

Resonac:伊達氏(CHRO特命プロフェッショナル)

― PMOとしての働きに焦点が当たりましたが、専門性という観点で弊社コンサルタントの貢献はございましたか。

玉木:御社メンバーには人事制度統合のPMOとしての役割に留まらず、業務運用の設計もご支援いただきました。具体的には人事領域の知見やシステム会社のバックグラウンドを活かして、タレントマネジメントの業務プロセスを整理いただきました。このような点にジェネラルなところでも専門的なところでも、プロジェクト内での御社の評価が高い理由があると思います。

小山:かねてより経営層の強い要望があったタレントレビューと後継者プランは、2022年中の人材の可視化、2023年のシステム運用開始をマイルストンとしておりました。御社のご支援により、昨年はマニュアルベースのパイロット運用を実現でき、可視化しなければ起こり得なかった人員配置・抜擢が実際に起こりました。今年からはシステムを用いた実運用を行っております。昨年マニュアルでのパイロットというプロセスを踏まずに、システムでの運用を開始していたら、取り組みの目的すら定着化しないまま、形骸化していたと感じます。現に大規模なシステム導入でしたが、現時点ではスムーズに運用されています。

伊達:弊社メンバーが時間的な制約から着手できなかった人事のマネジメントサイクルを御社のご支援により作り上げられたというのは、大きな成果の一つだと思います。昨年時点で業績マネジメントとタレントマネジメントや後継者プラン、人的資本経営のベースとなるワークフォースプランニングといった一連の人事マネジメントサイクルについて、トップとのコンセンサスが形成できました。グローバル展開を見据えた人的資本管理システムの導入に際しても、単にデータ管理の手段としてではなく、そのデータをどのように活用したいかという経営層の意思の反映に時間を割くことが重要だと感じます。

橋本:システムはあくまでも業務変容の手段であるため、我々もシステム先行のアプローチは避け、イシュードリブンな提案をすることを徹底しています。御社においても、目的を意識した運用設計が成功要因の一つになっていると理解しました。

対談風景
Regrit Partners:橋本(Associate Director)

― 弊社メンバーの専門性に触れていただきましたが、人員のアサインについてはどのような印象を受けましたか。

伊達:個性溢れる方が多く、適材適所のアサインをしていただけたのは印象的でした。顕在化しているリソースのニーズも潜在的なニーズも、日々のコミュニケーションの中で解像度を上げ、最適なスキルセットを持つ人材をアサインしていただけています。こういった部分も長期的なお付き合いに繋がっている要因だと思います。

橋本:予定なくリソース調整のメールやお電話をいただいた記憶があります。日々のコミュニケーションの中でご相談いただける関係性を構築でき、クライアントのパートナーになりたいという思いが一部体現できたことを嬉しく思います。

Resonac:伊達氏(CHRO特命プロフェッショナル)

4.プロジェクトの展望とリグリットへの期待

― 本取り組みの展望について、お考えがあれば教えてください。

伊達:来年に控えたパフォーマンスラウンドテーブルでのピープルマネージャーの議論がどのように変わるかが楽しみです。現時点では、ポテンシャルやパフォーマンスについて、リーダーの目線を合わせる段階に留まっておりますが、来年以降は、新しい人事制度に基づいて、バリューを発揮した行動についても共通の基準で人材の議論が可能になります。もちろん全社的な人材を見る目線を合わせるためにはもう少し時間がかかるでしょうが、各レイヤー・組織間で少しずつすり合わせが進み、より最適な配置に近づくことができると感じています。

対談風景

― 橋本を含め、弊社メンバーによるご支援は継続中ですが、弊社への今後の期待も伺えますか。

玉木:モジュールを跨いだ横断的な管理も引き続き期待しますが、メンバーの専門性と行動姿勢に特に期待しています。御社には各モジュールの専門性を持ち、主体的、且つ機敏に行動する人材が揃っています。不確実性への対応が要求される時代ですが、その行動姿勢が新たなニーズや課題への対応に繋がるように感じます。

小山:御社のコンサルティングスタイルでもある、”スコープレス”に非常に期待しています。統合支援の中でも強く感じた部分ですが、領域が明らかではない、解像度の低い課題に対しても取り組み、ソリューションを提供いただけました。抽象度の高い段階でニュートラル、且つ包括的なサポートが欲しいとなれば、真っ先に御社の名前が浮かびます。

橋本:弊社は戦略だけ描いて実現しないというコンサルティングの風習を打破したいという思いがあり、スコープレスを掲げております。スコープに捉われ、本質的な課題を取りこぼしては、企業変容の実現が遠のきます。今後も、実効性を担保したシームレスなご支援を行ってまいります。本日はありがとうございました。


株式会社レゾナック・ホールディングス:https://www.resonac.com/jp

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